作・・・・ 文・つつピー   絵・木じ子   (監督・いそピー)


 


@小包が、きた!
 ある日、突然小包が、届きました。エミは、「何だろう?」と思ってその小包を開けてみました。「わあ!きれいなカップ!」その小包の中には、きれいなカップと下にしくかわいいお皿が入っていました。エミは、そのカップとお皿が、とても気にいりました。「誰が、贈ってくれたんだろう?きっとおばあちゃんだろうな?」そこで、エミは、おばちゃんに、電話をしてみました。でも、おばあちゃんは、カップなんて、贈っていないといっています。

A贈ったのは誰?
 エミは、お母さんに「この小包みが、今日届いたの。でも、だれが、贈ってくれたのかが、分からないの。お母さんは、知っている?」と聞いてみました。しかし、お母さんは、「へー、そんなきれいなカップが、届いたの!でも、誰が、贈ってくれたんだろうね?」と、首をかしげるだけです。エミは、誰が、贈ったのかは、分からなかったけど、そのカップとお皿をもらうことにしました。

Bカップとお皿がしゃべっている?
 エミは、学校に行っていて、お父さんは、会社に行っていて、お母さんは、買い物に行っていています。その間、飼い猫のミーが、「ミャーミャー」と鳴いていました。お母さんが帰るとたーくさん苦情の電話の留守番電話が、入っていました。一体、何が、起こったのでしょう?なんと、カップとお皿が、しゃべっていたのです。きっと絶対に考えられないことだったから、ミーは、びっくりして騒いでいたのでしょう。お母さんが、帰ってきたら、カップとお皿が、しゃべらなくなって、ミーも騒がなくなってしまったのでしょう。エミも学校から、帰ってきて、そのことを知りました。

C大変だ!
 カップとお皿が、しゃべってから、エミは、学校に行っている間に、また、しゃべらないかと気持ちが、落ち着きません。だけど、学校を休んでしまうと、先生になんと答えていいのか、分かりません。そのころから、エミは、学校に行くのが、いやになってしまいました。「ミーは、いいなあ。」」このごろ、エミが、学校から、帰って来てから、必ず言う言葉です。お母さんは、誰から届いたのかも分からないカップとお皿を捨ててしまおうかと、考え始めました。エミに知れたら、大変です。


D秘密の話!

 エミは、自分独りだけ不思議なカップとお皿の秘密を知っているのは、なんだかずるいような気がしたので、友達にもこのことを教えてあげることにしました。しかし、まだ、たくさんの人に教えてあげる気は、しなかったので、たった独りにだけ、教えてあげることに、しました。それも、エミの大の親友です。名前は、マミです。でも、何というふうに言ったらいいのか分かりません。「急に言ったらびっくりするだろうな。それに、みんなに知れたら大変だもんな。だから、うまく言わなきゃいけないな。どうしよう。」といったかと思うと自分の部屋に閉じこもってしまいました。便せんを取り出して何か書いています。《マミちゃんへ 秘密のことを教えてあげるね。誰にも言っちゃだめだよ。秘密のことって言うのはね、私の家に届いた小包の中に入っていたカップとお皿がしゃべったんだよ。信じられる?マミちゃんはどう思う?もしかしてタヌキが化けたのかな?お返事絶対ちょうだいね。  エミより》とっても短い内容ですが、エミには精一杯の気持ちが書かれていたのです。

E返事が来た!
 手紙を出してから少しするとマミから返事が来ました。お母さんに読まれないようにするため、自分の部屋に鍵をしめて封筒の中身を出して、読み始めました。《エミちゃんへ  不思議なこともあるもんだね。もしかしたら、エミちゃんのお母さんがそれをすてちゃうかもしれないよ。今度、いっしょに作戦をたてようね。じゃあバイバイ! マミより》「そっかー、お母さんに捨てられるかもしれないな。早く作戦をたてなきゃ!でも、ここの家で作ったら、作戦バレバレだしー。もういやっ!」

F作戦を立てるのはどこで?
 手紙の届いた次の日、エミは学校で、マミと遊ぶ約束をしました。しかし、エミのお母さんとマミのお母さんは、仲がいいので、作戦の内容がエミのお母さんにばれる可能性があるので、マミのいえで作戦を立てるわけには、行きません。さあ、どうすればいいでしょうか。それは、考えてあります。それは、すぐ近くにある児童館です。そこには、個室が何部屋かあります。そこなら、誰にも聞かれずに、作戦を立てることができます。そのうえ、その個室は、いつでも空いています。

G帰ってみると・・・?
 マミが、学校から帰るとき、エミに声をかけられました。「マミちゃん、今日帰ったらすぐ、児童館に行って。それで、そこの個室で、作戦を立てようよ。」エミはそう言って急いで家に帰りました。お母さんにカップとお皿が捨てられていそうな気がしたからです。「おかあさーん。た・だ・い・ま」そう言って自分の部屋に行ってみると・・・。なんとカップとお皿が捨てられる直前だったのです。「お母さん、何やってるの?もしかして、カップとお皿を捨てるつもり?そんなことしたら,そんなことしたら、・・・」エミは泣き出してしまいました。「あーん、あーん、ひどいよ。人のもの勝手に捨てようとして。何もかも勝手なんだから。返してよ、私のカップとお皿。」と言ったかと思ったら、カップとお皿をお母さんの手から奪い取っていました。

Hマミちゃんごめんね。
 エミが児童館に行ってみると、マミはもうとっくに来ていたようでした。「マミちゃんごめんね。お母さんからカップとお皿をかえしてもらっていたの。」マミは、別に怒りもせずに「まっ、そういうこともあるよ。それより、カップとお皿は、大丈夫なの?」「もっちろーん。でも、学校に行ってる間が心配なの。」するとマミは、「だったら学校に内緒で、持って来ちゃえばいいじゃん。」と言うので、エミは、どうしていいのかわかりません。



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