拝啓 ナナちゃん お元気ですか?
らぴすはナナちゃんより少し先に北海道の旅に出てしまいました。
今は寝台特急・北斗星の中です。
とうさんは寝台列車では中々寝つけないと言い…
かあさんは爆睡しており…
ナナちゃん、やはりかあさんは凄いです。
らぴすは、はじめての汽車の旅が少し怖くてかあさんの布団の中で眠りました。
札幌について駅で記念写真を撮りました。
次の乗換駅である旭川で町を歩いてみました。
そこはまさしく北の国であり、匂いもどこか違いました。
富良野線に乗り換え、車窓の景色を見ました。
拝啓 ナナちゃん
冬の北海道は白一色で雄大で、ますますらぴすの存在が小さく思われ…
ずいぶん遠くまで来てしまったなぁと思いました。
その日は中富良野のペンション・ラクレットに泊まりました。
ここは『ポチたま』のまさおくんも宿泊したことがある犬を歓迎してくれるペンションです。
富良野と言えば、もちろん『北の国から』な訳で…
ロケ地に行ったりもしました。
ドラマに出てきた建物よりも、らぴすは自由に走り回れることに感動しており、
真っ白な雪の上を思いっきり走り回りました。
着せられているコートは牛の柄ではなく、ダルメシアンって大きな犬の柄だとかあさんは言いました。
北海道で着るためのコートを探すのには苦労したとか言っていました。
らぴすにとってはどうでもいいことなんだけれどね…
白い雪がまぶしかったなぁ〜
かけっこはやっぱり楽しいなぁ〜
とにかく、らぴすは元気いっぱいだったんだけれどね…
拝啓 ナナちゃん
今まで見たこともないような敵が現れました。
ナナちゃん
らぴすはどう戦ったらいいのでしょうか?
奴らにらぴすはダルメシアンに見えているでしょうか?
富良野オルゴールにも行きました。
バックの中で米粒のように写っているのがらぴすです。
美瑛にある、かあさんの大好きな写真家・前田真三さんのギャラリー拓真館にも行きました。
らぴすだってバックの中から素晴らしい写真をちゃんと見ていたよ、
だから、かあさんにポスター買えばって言ったんだ…
やっぱり美しい風景はいいねぇ〜
夕暮れの美瑛です。
今夜の宿は美瑛のペンション・星ヶ丘です。
かあさんのお気に入りで何度も来ているらしく…
かあさんが言うには食事がとにかく美味しくて、器のセンスがとてもいいんだってさ…
だけど…
らぴすはひとりハウスの中で待ちぼうけだよぉ〜
ずっと鳴いてたんだぞぉ〜
みんなの食事が終って、ようやく広いリビングに呼んでもらえました。
暖炉って本当にあったかいんだよ…
らぴすはすぐにウトウトしちゃたもん…
次の日はすっかり雪模様で…
美瑛の丘は真っ白でした。
ペンションの前の道を丘に登って進むと今は行き止まりになっているらしく…
拝啓 ナナちゃん
気がついてもらえたかどうか分かりませんが…
ペンションのまわりの雪の道は人の歩いた跡も少なく…
つまり、らぴすは埋もれてしまいそうになり、すっ転んでしまいそうにもなり…
ナナちゃん、ヤバいです。
らぴすは雪まるけです。
かあさんが呼ぶから走って行き、雪の高さを越えることも出来なくなり…
雪はあなどれません…
すっかり雪まるけで寒くなってしまい、本日のお散歩は終了しました。
かあさんに抱っこ抱っこって言うのは子供っぽくて恥ずかしいけれど…
だってナナちゃん本当に寒かったんです。
お部屋に帰ればあったかくてぬくぬく…
らぴす専用の毛布の上でお昼寝をしました。
ペンション・星ヶ丘のお友達ハッピーちゃんは男の子で、
らぴすも気になる存在でしたが…
らぴすに惚れてしまったと思われ、少しテレながらも喜んでしまいました。
美瑛の駅です。
いつものことながらデカイかあさんの側でバックの中から顔を出しているらぴすはチビで…
北海道でもやっぱりらぴすはチビで…
富良野線は一両とか二両とかしかなくて驚きましたが、
旭川からは特急列車に乗って、ぴゅ〜んともう札幌に着きました。
札幌の駅前は雪かきがしてあり、久しぶりにたくさん歩いている人を見た気がしました。
とうさんとかあさんもはじめて降りる札沼線の新琴似駅です。
これからいいところに行くんです。
イタリアン・レストランです。
『レストラワン』というお店です。
かあさんがインターネットで調べてくれたお店です。
『レストラワン』いい名前だよねぇ〜
わんこと一緒においしいご飯が食べられるお店なんだよ…
これが、らぴすの注文したパンケーキだよ、
美味しかったよぉ〜
フォークとナイフは使わなかったけれどね…
お店の人が優しくて、絶対にまた行きたいお店!
たくさんの楽しい思い出を作った北海道の旅…
らぴすにとっても第二の故郷になるのかなぁ〜
しみじみしているうちに帰りの北斗星がもうすぐ上野駅に到着しちゃいます。
なんだか淋しいなぁ〜
らぴすが乗って来た北斗星…
札幌を出発した時、外は真っ白な景色だったのになぁ〜
かあさんもらぴすもせつなくて泣いちゃったよねぇ〜
こんなに大きな列車だったんだね…
かあさん北海道の旅は終わりなんだね、でもまた今度みんなで旅に出たいね…
とうさんとかあさんはビールがぶ飲み、ワイン一気飲みの旅だったね…
らぴすは詩人だからさ、人生って旅なんだなぁって思ったりしたよ…
『月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人也…』なんてね…