保険業法(平成7年6月7日法律第105号)


第223条(供託)

第219条第1項の免許を受けた特定法人(以下「免許特定法人」という。)は、日本における保険契約者等の保護のため必要かつ適当なものとして政令で定める額の金銭を、日本における主たる店舗の最寄りの供託所に供託しなければならない。

2.

内閣総理大臣は、日本における保険契約者等の保護のため必要があると認めるときは、免許特定法人に対し、引受社員が日本における保険業を開始する前に、前項の政令で定める額のほか、相当と認める額の金銭の供託を命ずることができる。

3.

免許特定法人は、政令で定めるところにより、当該免許特定法人のために所要の供託金が内閣総理大臣の命令に応じて供託される旨の契約を締結し、その旨を財務大臣に届け出たときは、当該契約の効力の存する間、当該契約において供託されることとなっている金額(以下この条において「契約金額」という。)につき前2項の供託金の全部又は一部の供託をしないことができる。

4.

内閣総理大臣は、日本における保険契約者等の保護のため必要があると認めるときは、免許特定法人と前項の契約を締結した者又は当該免許特定法人に対し、契約金額に相当する金額の全部又は一部を供託すべき旨を命ずることができる。

5.

引受社員は、免許特定法人が第1項の供託金(第2項の規定により同項の金銭の供託を命ぜられた場合には、その供託金を含む。)につき供託(第3項の契約の締結を含む。第9項において同じ。)を行い、その旨を内閣総理大臣に届け出た後でなければ、第219条第1項の免許に係る保険業を開始してはならない。

6.

引受社員の日本における保険契約に係る保険契約者、被保険者又は保険金額を受け取るべき者は、保険契約により生じた債権に関し、免許特定法人に係る供託金について、他の債権者に先立ち弁済を受ける権利を有する。

7.

前項の規定の適用については、免許特定法人は、その引受社員が日本において引き受けた保険に係る保険契約について、当該保険契約に係る引受社員の債務を連帯して保証したものとみなす。

8.

第6項の権利の実行に関し必要な事項は、政令で定める。

9.

免許特定法人は、第6項の権利の実行その他の理由により、供託金の額(契約金額を含む。)が第1項の政令で定める額に不足することとなったときは、内閣府令で定める日から2週間以内にその不足額につき供託を行い、その旨を遅滞なく内閣総理大臣に届け出なければならない。

10.

免許特定法人は、国債証券、地方債証券その他の内閣府令で定める有価証券をもって、第1項、第2項又は前項の供託金に代えることができる。

11.

第1項、第2項、第4項又は第9項の規定により供託した供託金は、次の各号のいずれかに該当する場合には、政令で定めるところにより、取り戻すことができる。

当該免許特定法人に係る第219条第1項の免許が第231条又は第232条の規定により取り消されたとき。

当該免許特定法人に係る第219条第1項の免許が第236条の規定によりその効力を失ったとき。

12.

前各項に定めるもののほか、供託金に関し必要な事項は、内閣府令・法務省令で定める。


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