保険業法(平成7年6月7日法律第105号)


第270条の3の2(保険契約の承継)

加入機構は、第267条第1項の規定による保険契約の承継の申込みを受けた場合において、必要があると認めるときは、当該申込みに係る第6項各号に掲げる決定を行う前に、内閣総理大臣に対して第256条第1項の規定による措置をとることを求めることができる。

2.

内閣総理大臣は、前項の規定により第256条第1項の規定による措置をとることを求められたときは、遅滞なく、当該措置をとることができるかどうか、及び当該措置をとることとする場合には、そのとるべき措置の内容を加入機構に通知するものとする。

3.

加入機構は、前項の規定による内閣総理大臣の通知の内容が第256条第1項の規定による措置をとるものであったときは、第6項各号に掲げる決定に係る手続の実施を停止するものとする。ただし、第270条の2の規定による確認の手続については、この限りでない。

4.

内閣総理大臣が第1項の規定により第256条第1項の規定による措置をとった場合において、第267条第1項の規定による保険契約の承継の申込みを行った破綻保険会社が、合併等に係る協議を調えたときは、当該破綻保険会社は、遅滞なく、当該申込みを取り下げなければならない。

5.

前項に規定する場合において、合併等に係る協議が調わないこととなったときは、同項の破綻保険会社は、遅滞なく、その旨を加入機構に通知しなければならない。

6.

加入機構は、内閣総理大臣に対して第1項の規定による求めをする必要がないと認めたとき、第2項の規定による内閣総理大臣の通知の内容が第256条第1項の規定による措置をとることができないとするものであったとき、又は前項の規定による通知があったときは、速やかに、委員会の議を経て、第1項の申込みに係る第1号及び第2号に掲げる決定又は第2号に掲げる決定をしなければならない。

加入機構が破綻保険会社から保険契約を引き継ぐため保険契約の移転又は合併を行う承継保険会社を機構の子会社として設立する旨の決定

承継保険会社が破綻保険会社から保険契約を引き継ぐため保険契約の移転又は合併を行うべき旨の決定

7.

加入機構は、第267条第3項の申込みを受けた場合において、当該申込みに係る保険契約の承継について前項の決定をするときは、委員会の議を経て、併せて当該申込みに係る資金援助を行うかどうかを決定しなければならない。

8.

前条第2項の規定は前項の規定による資金援助(金銭の贈与に限る。)の額について、同条第3項の規定は加入機構が前2項の決定をした場合について、同条第4項の規定は加入機構が前項の規定により資金援助を行うことを決定した場合について、それぞれ準用する。この場合において、同条第2項中「保険契約の移転等」とあるのは「保険契約の承継」と、同条第4項中「保険会社又は保険持株会社等のうち当該資金援助の当事者となるもの」とあるのは「破綻保険会社」と読み替えるものとする。

9.

第1項の申込みに係る破綻保険会社は、加入機構が第6項各号に掲げる決定をしたときは、当該決定に係る承継保険会社と保険契約の全部若しくは一部に係る保険契約の移転又は合併をすることができる。


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