車で水戸市内へ入ろうとして、坂を上りきった右側に初めてこの建物を
見たとき、通り過ぎてから今のは何だったんだろうと思わず引き返しました。
人は住めそうもないしなあ、と思って近づいてみると「配水塔」と書かれて
いました。が、具体的な説明はありませんでした。
その後、建築関係の本で近代建築としては有名なものであること
を知り、この世界への興味が増しました。
私が近代建築に興味をもつきっかけとなった建物といえます。
全国の配水塔のなかでも、かなり凝った意匠ではないかと思います。
日立市の隣の常陸太田市にこの建物はあります。当時私が持っていた建築の本
には白黒写真で載っていました。実際行ってみるとまわりの一般的な学校の風景から
ちょっと浮いた茶色のデコレーションケーキのような建物でした。
常陸太田市は水戸黄門の隠居場静山荘もある落着いた町です。
もとは水海道市にあったものが、水戸市の茨城県立歴史館の敷地内に移築
されています。開智学校ほど豪華ではありませんが、山梨の藤村式建築の
学校群よりはバランスがいいと思います。
元宮内大臣田中光顕が設立した明治天皇の記念館で、中に明治天皇の等身大銅像
を納めています。柱が長い割に屋根部分がつぶれていて変わった形です。大洗海岸
にあり、ロケーションとしてはいいところです。