茨城県の近代建築1

日立市に二年間ほど住んでいましたが、その間に発見した 茨城県中・北部の近代建築のいくつかを紹介します。納得いかない写真が 多いので、いつかもう一度訪れて撮り直したいと思います。


水戸市水道部低区配水塔

水戸市北見町/後藤鶴松設計/高砂鉄工施工/昭和7年

車で水戸市内へ入ろうとして、坂を上りきった右側に初めてこの建物を 見たとき、通り過ぎてから今のは何だったんだろうと思わず引き返しました。 人は住めそうもないしなあ、と思って近づいてみると「配水塔」と書かれて いました。が、具体的な説明はありませんでした。 その後、建築関係の本で近代建築としては有名なものであること を知り、この世界への興味が増しました。 私が近代建築に興味をもつきっかけとなった建物といえます。 全国の配水塔のなかでも、かなり凝った意匠ではないかと思います。



旧太田中学校講堂

常陸太田市栄町/駒杵勤治設計/山口子之松施工/明治37年

日立市の隣の常陸太田市にこの建物はあります。当時私が持っていた建築の本 には白黒写真で載っていました。実際行ってみるとまわりの一般的な学校の風景から ちょっと浮いた茶色のデコレーションケーキのような建物でした。 常陸太田市は水戸黄門の隠居場静山荘もある落着いた町です。



旧水海道小学校本館

水戸市緑町/羽田甚蔵設計/羽田甚蔵施工/明治14年

もとは水海道市にあったものが、水戸市の茨城県立歴史館の敷地内に移築 されています。開智学校ほど豪華ではありませんが、山梨の藤村式建築の 学校群よりはバランスがいいと思います。



常陽明治記念館

東茨城郡大洗町/設計者不詳/施工者不詳/昭和4年

元宮内大臣田中光顕が設立した明治天皇の記念館で、中に明治天皇の等身大銅像 を納めています。柱が長い割に屋根部分がつぶれていて変わった形です。大洗海岸 にあり、ロケーションとしてはいいところです。



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