組織変更をする相互会社の保険契約者その他の債権者は、当該相互会社に対し、組織変更について異議を述べることができる。
組織変更をする相互会社は、次に掲げる事項を官報及び当該相互会社の定款で定めた公告方法により公告しなければならない。ただし、第3号の期間は、1月を下ることができない。
組織変更をする旨
組織変更後株式会社の商号及び住所
組織変更をする相互会社の保険契約者その他の債権者が一定の期間内に異議を述べることができる旨
前3号に掲げるもののほか、内閣府令で定める事項
保険契約者その他の債権者が前項第3号の期間内に異議を述べなかったときは、当該保険契約者その他の債権者は、当該組織変更について承認をしたものとみなす。
保険契約者その他の債権者が第2項第3号の期間内に異議を述べたときは、組織変更をする相互会社は、当該保険契約者その他の債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、又は当該保険契約者その他の債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託しなければならない。ただし、当該組織変更をしても当該保険契約者その他の債権者を害するおそれがないときは、この限りでない。
前項の規定は、保険契約者その他保険契約に係る権利を有する者の当該権利(保険金請求権等を除く。)については、適用しない。
第2項第3号の期間内に異議を述べた保険契約者(同項の規定による公告の時において既に保険金請求権等が生じている保険契約(当該保険金請求権等に係る支払により消滅することとなるものに限る。)に係る保険契約者を除く。以下この項及び次項において同じ。)の数が保険契約者の総数の1/5を超え、かつ、当該異議を述べた保険契約者の保険契約に係る債権(保険金請求権等を除く。)の額に相当する金額として内閣府令で定める金額が保険契約者の当該金額の総額の1/5を超えるときは、第86条第1項の承認の決議は、その効力を有しない。
前各項の規定によりされた組織変更は、前項の異議を述べた保険契約者及び保険契約者に係る保険契約に係る権利(保険金請求権等を除く。)を有する者についても、その効力を生ずる。
組織変更をする相互会社が、第2項の規定による公告をした日の翌日以後保険契約を締結しようとするときは、保険契約者になろうとする者に対し、組織変更の手続中である旨を通知しなければならない。
前各項に定めるもののほか、これらの規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。