前条の会計帳簿に付すべき資産については、法令に別段の定めがある場合を除き、会計帳簿にその取得価額を付さなければならない。
償却すべき資産については、事業年度の末日(事業年度の末日以外の日において評価すべき場合にあっては、その日。以下この款において同じ。)において、相当の償却をしなければならない。
次の各号に掲げる資産については、事業年度の末日において当該各号に定める価格を付すべき場合には、当該各号に定める価格を付さなければならない。
事業年度の末日における時価がその時の取得原価より著しく低い資産(当該資産の時価がその時の取得原価まで回復すると認められるものを除く。) 事業年度の末日における時価
事業年度の末日において予測することができない減損が生じた資産又は減損損失を認識すべき資産 その時の取得原価から相当の減額をした額
取立不能のおそれのある債権については、事業年度の末日においてその時に取り立てることができないと見込まれる額を控除しなければならない。
債権については、その取得価額が債権金額と異なる場合その他相当の理由がある場合には、適正な価格を付すことができる。
次に掲げる資産については、事業年度の末日においてその時の時価又は適正な価格を付すことができる。
事業年度の末日における時価がその時の取得原価より低い資産
市場価格のある資産(実質子会社及び関連会社の株式並びに満期保有目的の債券(満期まで所有する意図をもって保有する債券(満期まで所有する意図をもって取得したものに限る。)をいう。第86条の2第3項第2号及び第210条の11の3第3項第2号において同じ。)を除く。)
前2号に掲げる資産のほか、事業年度の末日においてその時の時価又は適正な価格を付すことが適当な資産
前項第2号に規定する「財務及び事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができる場合」とは、次に掲げる場合(財務上又は事業上の関係からみて会社等の財務又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができないことが明らかであると認められる場合を除く。)をいう。
会社等(次に掲げる会社等であって、当該会社等の財務又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができないと認められるものを除く。以下この項において同じ。)の議決権の総数に対する自己(その実質子会社を含む。以下この項において同じ。)の計算において所有している議決権の数の割合が20/100以上である場合
民事再生法の規定による再生手続開始の決定を受けた会社等
会社更生法の規定による更生手続開始の決定を受けた株式会社
破産法の規定による破産手続開始の決定を受けた会社等
その他イからハまでに掲げる会社等に準ずる会社等
会社等の議決権の総数に対する自己の計算において所有している議決権の数の割合が15/100以上である場合(前号に掲げる場合を除く。)であって、次に掲げるいずれかの要件に該当する場合
次に掲げる者(会社等の財務及び事業の方針の決定に関して影響を与えることができるものに限る。)が会社等の代表取締役、取締役又はこれらに準ずる役職に就任していること。
自己の役員
自己の業務を執行する社員
自己の使用人
(1)から(3)までに掲げる者であった者
自己が会社等に対して重要な融資を行っていること。
自己が会社等に対して重要な技術を提供していること。
自己と会社等との間に重要な販売、仕入れその他の事業上の取引があること。
その他自己が会社等の財務及び事業の方針の決定に対して重要な影響を与えることができることが推測される事実が存在すること。
会社等の議決権の総数に対する自己所有等議決権数(次に掲げる議決権の数の合計数をいう。)の割合が20/100以上である場合(自己の計算において議決権を所有していない場合を含み、前2号に掲げる場合を除く。)であって、前号イからホまでに掲げるいずれかの要件に該当する場合
自己の計算において所有している議決権
自己と出資、人事、資金、技術、取引等において緊密な関係があることにより自己の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者が所有している議決権
自己の意思と同一の内容の議決権を行使することに同意している者が所有している議決権
自己と自己から独立した者との間の契約その他これに準ずるものに基づきこれらの者が会社等を共同で支配している場合