CL50のメンテ日誌 Part7 スペアエンジン編





目   次


2007. 5.13 ピストンピンが抜けまっしぇん

 さてと、まただいぶ間が空いてしまいました。今やっているのは、取りあえず不要になったスペアエンジンをきちんとOHし、ちゃんと使える(動く)スペアにして組んでおこうということです。
 
作業全景。ホームセンターで買った木の台が2個。
これを少し隙間を空けて並べて、その上に大物パーツ
がごろごろ。


クランクケースの古いガスケットをスクレーパー(鉄の
爪)でカリカリ削る。こびり付いているところは556を吹
いてからね。


ピストンピンが固着してしまってどうしても外れない。
急遽ネットで見たことのある簡易ピストンピンプーラー
を用意してみる。
M6ボルト 100ミリ
ワッシャ大 径15以上
ワッシャ小 径13ステン
M6ナット 3個
中心のカラーは 内寸13のアルミパイプ

これをセットしてピストンピンを抜きにかかるが・・・


なななんとワッシャ小がこんなに変形しちゃったよ。
カラーも断面がメロメロ。

こんなになるまでナットをぐいぐい回したのに、肝心の
ピストンピンは1ミリ動いたかどうかが関の山。


ちょっとだけ角度を変えたショット。
1ミリ厚のアルミパイプじゃ無理かあ。

ワッシャも1ミリ厚のじゃ保たない。
2〜3枚重ねるしかないね。


おお!
とか何とか言いながら、もうちょっとで外れるJan。


というのは真っ赤なうそ
ピストンの右にちょっとだけ見えてるのが本当のピス
トンピン。やっとの思いでここまで出てきた。
でも、もう限界!

左側のは、余っていた同寸のピストンピンをハンマー
で打ち込んだらそれまで抜けなくなっちまったのさ。
へっへっへーい(T_T)



 しかしピストンピンの固着ぶりといい、ピストンの傷といい、こりゃどうもオイル切れで焼き付いたエンジンみたいだね。腰下は特に大きな問題なさそうなんで、ピストンさえ外れてくれれば再生可能だと思うんだけどねえ・・・

それから数時間が経ちまして、まだガンばっておりま
す。中年の意地です。ようやく7ミリほど出てきました。
うーん、難産です。
ちなみにピストンピンの全長は30ミリほどです。残り
23ミリ?
でもコンロッドのネックの部分さえ抜ければいいので、
あと15ミリだあ!

プーラーを作り直せば何とかなるかな?
どうやら微かな希望の光が・・・





2007. 5.27 ピストンピンがやっと抜けました

 といっても、この2週間ずっとやっていたわけではなくて、風邪をひどくこじらせてしまってほぼ1週間もダウンしていたのでした。
 
ワッシャー大をより大きなものにして、しかも2枚重ね。
ダブルナットをスパナで固定し、メガネでぐいぐいと。


ふー、やっと外れたよ。


左側が正常なピストンピン。

右側が固着していたピストンピン。
写真だと手前のあたりが凹んでるように見えるが、実
際はピストンのアルミがこびり付いていた。



 これで何とか次の段階に進めます。ぐすぐす・・・まだ鼻の調子がちょっと変。

カウンターシャフト用のボールベアリング6003の動きが
渋いのでベアリング・プーラーで抜きます。


新品の6003を軽く打ち込みます。
当然、動きはスラスラスイスイスイーっと。

ちなみに、右にある6001は取り付け部分に穴が空いて
ないので、上で使ったタイプのベアリング・プーラーでは
抜けません。
でも、こちらは軽快にクルクル回るので交換の必要なし!





2007. 5.28 組み立て開始

 
左クランクケースにミッション、クランクシャフトなどを入れた
ところ。
ガスケットのライトブルーが鮮やかだ。


左右のクランクケースを固定するボルトのうちギヤシフトア
ーム下の65ミリがねじ切れてしまった。
たいして力を入れてないのにWhy?


幸い千切れた先端部分は簡単に取れました。

ボルトの材質がヤワだったおかげか、クランクケースのネ
ジ山は無事でした。


手持ちの同寸のステンレス製キャップスクリューで代用した。


このスペアエンジンは練習のため、ばらしては組み、また
ばらしては組みを何度か繰り返したのでオイルシールの傷
みが激しい。
できるだけ新品に交換する。これはギヤシフトアームのとこ
ろのオイルシール 91208−KB4−671 231円也。


あらかじめ内周のリップ部分にグリースをつけて、傷つけな
いように注意しながら挿入する。


プライマリードリブンギヤ、クラッチなどを取り付けたところ。


キックスタータースピンドルのところのオイルシールも新品に
交換 91202−KFL−841 これも231円也。

他に交換したオイルシールは
カウンターシャフトのところ 91203−GBG−900

これから交換予定なのは
ステーター中央の 91202−GK4−722 くらいか。