1988年1月2日のことです。
夕方でお客様が割と少ない時間帯でした。ソアラが駐車場に入って来て
2人連れが降りました。レストランに入り、入り口に一番近い席についた
のですが、それはなんと元オフコースの小田さんでした。
私は中学、高校とギターを抱えて人前で歌うという行為をたびたび行っていました。
そして最も、敬愛するミュージシャンが小田さんでした。武道館の10日間
コンサートにも行きましたし、今でもカラオケがあれば、小田作品は9割方
歌えます。小田さんは金沢文庫の出身で、逗子にも家があるよう
ですから、まあ地元の人ですが、間近で見たことはなかったので、おおっ!と思いました。
確か小田さんと奥様らしき方はホットケーキと紅茶かコーヒーを注文されました。
私が注文をうけ、サービスしました。その後、私はフロントへ走り、こういうときの
ために用意されている色紙とマジックをもらってきました。
気合いをいれ、しかし自然に聞こえ、かつ失礼にならないように注意して
「よろしかったらサインしていただけますか?」と言いました。
小田さんは怒りも喜びもせず、たんたんとサインしてくれました。
翌々日くらいに今度は夕食にご両親とお兄さん夫婦と計6人でいらっしゃいました。
サインをもらったりして気を悪くしたということはなかったんだなと思いました。
下がそのときにもらったサインです。
私にとってはなぎさホテルの4年間の最大の収穫でした。