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逝ってしまった君へ…
今も時折、今年の3月に31歳の若さで逝ってしまった従兄弟のことを思い出す。
その時は今もどうしても涙があふれる…
大人になってからは、そんなに頻繁に逢っていた訳ではなかった、だけど年に数回逢って話す時、アイツはいつも優しくて、人懐っこくて、照れくさそうに笑っていた。
きっと弟みたいに思っていたんだなぁ…
アイツが結婚したら、我家に呼びたかった…なんて、今更どうしようもないこと…
葬儀の日私が昨日からご飯が食べられないと言うと、年長の伯母が『もう仕方がないんだよ、もう死んじゃったんだからね』と慰めてくれた。
棺の中の顔を見るのは辛すぎた、アイツの顔じゃないんだもん、お焼香の時心の中で『バカヤロー』と言ってやった。
アイツとその弟とは小さい頃から一緒に遊んで来て、一番近くに住んでいる従兄弟で、声変わりして、デカくなって、駅前で『じゅんちゃん!』と声をかけられても分からなかったっけ…
その日のことはもうずっと前なのに、鮮やかに、まるで昨日のことのようによみがえる。自転車に乗っていたアイツの姿。
何も変わらずに、イヤ少しは色々あっても、何となく一緒に年をとっていくものだと思っていた。なのに早過ぎるんだよ…
いくら病気でも、神様なんでアイツを連れて行っちゃったんだよ…
天国にはうちの母親も先に行っているよ、口うるさいから気をつけてね…小林の伯父さんもいるよ、おじいちゃんもおばあちゃんもいるから…淋しくないよね…
今朝偶然アイツのお母さんと外で逢って、私よりもっと、ずっと辛いはずなのに、ごく普通に世間話をしたよ…
31歳の男としてこれからだったじゃないか…
結婚して、家族を作って…
アイツが先に逝ってしまうなんて…
四十九日の法要が終わり、納骨が済んでも…
まだ、まだ信じたくない…
アイツはいい奴で何も悪い事なんかしていないのに…
どうしてだか私を呼ぶ声をはっきりと思い出してしまって、辛くて仕方がないよ…
『じゅんちゃん』ってもう一度道端で声をかけてくれよ…
2004.5.11
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