保険業法(平成7年6月7日法律第105号)


第57条(基金償却積立金の取崩し)

相互会社は、社員総会(総代会を設けているときは、総代会)の決議により、基金償却積立金を取り崩すことができる。

2.

前項の場合には、第62条第2項に定める決議によらなければならない。

3.

第1項の規定による基金償却積立金の取崩しによる変更の登記の申請書には、第67条において準用する商業登記法第18条、第19条及び第46条に定める書類のほか、次に掲げる書類を添付しなければならない。

次項において読み替えて準用する第17条第2項の規定による公告をしたことを証する書面

次項において読み替えて準用する第17条第4項の異議を述べた保険契約者その他の債権者があるときは、当該保険契約者その他の債権者に対し、弁済し、相当の担保を供し、若しくは当該保険契約者その他の債権者に弁済を受けさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託したこと又は当該基金償却積立金の取崩しをしても当該保険契約者その他の債権者を害するおそれがないことを証する書面

次項において読み替えて準用する第17条第6項の異議を述べた保険契約者の数が同項の保険契約者の総数の1/5を超えなかったことを証する書面又はその者の同項内閣府令で定める金額が同項の金額の総額の1/5を超えなかったことを証する書面

4.

第16条第1項(ただし書を除く。)及び第2項第17条(第1項ただし書を除く。)第17条の2第4項並びに第17条の4の規定は、第1項の基金償却積立金の取崩しについて準用する。この場合において、これらの規定中「資本金等の額の減少」とあるのは「基金償却積立金の取崩し」と、第16条第1項中「株式会社は、資本金又は準備金(以下この節において「資本金等」という。)の額の減少(減少する準備金の額の全部を資本金とする場合を除く。)の決議に係る株主総会(会社法第447条第3項(資本金の額の減少)又は第448条第3項(準備金の額の減少)に規定する場合にあっては、取締役会)の会日の2週間前から資本金等の額の減少の効力を生じた日後6月を経過する日まで」とあるのは「第57条第1項の場合には、相互会社は、同項の決議に係る社員総会(総代会を設けているときは、総代会)の会日の2週間前から基金償却積立金の取崩しをした日後6月を経過する日まで」と、第17条第1項中「株式会社が資本金等の額を減少する場合(減少する準備金の額の全部を資本金とする場合を除く。)」とあるのは「第57条第1項の場合」と、同条第6項中「会社法第447条第1項(資本金の額の減少)又は第448条第1項(準備金の額の減少)」とあるのは「第57条第1項」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。

5.

第1項の規定による基金償却積立金の取崩しは、内閣総理大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

6.

会社法第828条第1項(第5号に係る部分に限る。)及び第2項(第5号に係る部分に限る。)(会社の組織に関する行為の無効の訴え)、第834条(第5号に係る部分に限る。)(被告)、第835条第1項(訴えの管轄)、第836条から第839条まで(担保提供命令、弁論等の必要的併合、認容判決の効力が及ぶ者の範囲、無効又は取消しの判決の効力)、第846条(原告が敗訴した場合の損害賠償責任)並びに第937条第1項(第1号ニに係る部分に限る。)(裁判による登記の嘱託)の規定は、基金償却積立金の取崩しの無効の訴えについて準用する。この場合において、同法第828条第2項第5号中「株主等」とあるのは「社員、取締役、監査役若しくは清算人(監査等委員会設置会社にあっては社員、取締役又は清算人、指名委員会等設置会社にあっては社員、取締役、執行役又は清算人)」と読み替えるものとするほか、必要な技術的読替えは、政令で定める。


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