保険業法(平成7年6月7日法律第105号)


第272条の5(供託)

少額短期保険業者は、保険契約者等の保護のため必要かつ適当なものとして政令で定める額の金銭を本店又は主たる事務所の最寄りの供託所に供託しなければならない。

2.

内閣総理大臣は、保険契約者等の保護のため必要があると認めるときは、少額短期保険業者に対し、その少額短期保険業を開始する前に、前項の政令で定める額のほか、相当と認める額の金銭の供託を命ずることができる。

3.

少額短期保険業者は、政令で定めるところにより、当該少額短期保険業者のために所要の供託金が内閣総理大臣の命令に応じて供託される旨の契約を締結し、その旨を内閣総理大臣に届け出たときは、当該契約の効力の存する間、当該契約において供託されることとなっている金額(以下この条において「契約金額」という。)につき前2項の規定により供託する供託金の全部又は一部を供託しないことができる。

4.

内閣総理大臣は、保険契約者等の保護のため必要があると認めるときは、少額短期保険業者と前項の契約を締結した者又は当該少額短期保険業者に対し、契約金額に相当する金額の全部又は一部を供託すべき旨を命ずることができる。

5.

少額短期保険業者は、第1項の規定により供託する供託金(第2項の規定により同項の金銭の供託を命ぜられた場合には、その供託金を含む。)につき供託又は第3項の契約の締結を行い、その旨を内閣総理大臣に届け出た後でなければ、少額短期保険業を開始してはならない。

6.

保険契約に係る保険契約者、被保険者又は保険金額を受け取るべき者は、保険契約により生じた債権に関し、当該少額短期保険業者に係る供託金について、他の債権者に先立ち弁済を受ける権利を有する。

7.

前項の権利の実行に関し必要な事項は、政令で定める。

8.

少額短期保険業者は、第6項の権利の実行その他の理由により、供託金の額(契約金額を含む。)が第1項の政令で定める額に不足することとなったときは、内閣府令で定める日から2週間以内にその不足額につき供託又は第3項の契約の締結(第319条第10号において単に「供託」という。)を行い、遅滞なく、その旨を内閣総理大臣に届け出なければならない。

9.

第1項、第2項又は前項の規定により供託する供託金は、国債証券、地方債証券その他の内閣府令で定める有価証券をもってこれに充てることができる。

10.

第1項、第2項、第4項又は第8項の規定により供託した供託金は、次の各号のいずれかに該当する場合には、政令で定めるところにより、取り戻すことができる。

第272条の26第1項又は第272条の27の規定により第272条第1項の登録が取り消されたとき。

第272条第1項の登録が第273条第1項又は第3項の規定によりその効力を失ったとき。

11.

前各項に定めるもののほか、供託金に関し必要な事項は、内閣府令・法務省令で定める。


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